2008年9月13日土曜日

六波羅蜜

 布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の六つ。六度とも言う。
 自分が死んだら自分の持山に遺灰を撒いて、その山の中の六本の杉の大木にこの六波羅蜜を刻み込んでくれという遺言を残しこの夏末弟が逝った。
 生前、癌に浸されていることを知ってそれなりの闘病はしていたのだろうが、開業医としての無理を上手に回避出来なかったのかもしれない。東大医学部の五〇周年記念出版物に世界で初めて脳神経外科分野での無麻酔手術を手がけた功績を執筆。
 医者の不養生を地で行く生活。
 余命がどの程度残されているのかを予測した上で、生きている内に専門家の指導の元で菩薩像の木彫りを二体仕上げ、知人の画家に自分の肖像画を描いて貰い、陶磁器の遺骨壷を焼いて貰っていたのはお通夜で聞いた。
 まだまだこれからと言うときに家族を残して鬼籍にはいるのは心残りであったに違いないと思う。
 

 

朝晩は

ようやくというか順当というか爽やかな空気にホッとする日が増えてきたが、日中の暑さはまだまだである。
 例年に比べ天候不順という感じは否めない。
 しかし季節は着実に秋らしさを増している。
 庭木の水やりもカンカン照りの日差しに曝されていた頃に比べればうんと少なくて済むようになった。
 心なしか草木もホッとしているように感じる。

 パンを焼くのもオーブンからの放射熱で辟易していたのにこのところ気持ちよく取り組めるようになった。

 衣替えももうすぐ、食欲の秋、読書の秋、ファッションの秋到来である。
 
 
 

2008年9月1日月曜日

4月からスタートした

 NHKの語学講座も今日から6ヶ月目に入った。
 朝6時から8時半までの間に7カ国語、少し間をおいて8時50分から9時5分までロシア語の15分が本当は自分に課している日課であるが殆ど6時45分から8時半まで聴講するのが精一杯であり、時々寝過ごすこともある。
 今回は耳から入ってくる音声に全神経を集中させることだけが学習の基本で、読み書きはあまり重視していない。
 耳だけに神経を集中させる方が記憶に残るようで後からテキストを読むと良く理解できる。
 本当は予習復習共に出来ればもっと記憶に定着できると思うが時間の制約上仕方がないと割り切っている。要は継続出来ることが最重要であると思う。
 6時から6時半までの基礎英語123は中学時代の英文法の復習に有効で、日常会話の表現力が増強される。他の時間に放送されるビジネス英語は聴いたり聴かなかったりで、表現について行けない事も多いが、基礎英語は完璧に聞き取り理解共にできるレベルなのが自信に繋がるかも知れないので皆さんにもお勧めである。

本屋にて

 所用で出かけたついでに本屋に立ち寄ったら二冊の本が目に止まった。
下流社会「第二章なぜ男は女に負けたのか」と中原中也の詩集である。
後者には「汚れっちまった悲しみに」という副題が付けられていて、漫画家の手になる装丁が作者の心情を表しているようで嫌でも目に付いた。
 夭逝した中也の詩には平易な言葉の中に悲哀を感じさせるものが多く、若い頃読んだ時にはあまり好きになれなかった記憶があるが、最近親族に亡くなる人が多いせいかも知れないが思わず手に取った。