液体の水が通常零度になると氷という固体になり、100度になると沸騰して気体になる。これを相転移という。
このように同じ物質でも質的な相変化を起こす物理量に注目すると色々と見えてくることがある。
根本には物質を構成している分子やその中の電子の動きが変化することによって引き起こされているにせよ現象として極めて大きな変化が起きれば向き合う人間の行動も変化せざるを得ない。
腕が動き足が動くのも筋肉(ミオシンとアクチン)の収縮が分子レベルで起こっているからである。
しかし実際の行動のレベルではいちいち筋肉の動きなど考えたり意識したりはしない。
相転移というのはある条件のもとで同じ物質の見た目が大きく変わることである。
こんなことを考えていてふと30年以上前の大学院時代に生物物理の若手の夏合宿で話題になったプリゴージンの非平衡化学反応の小さなゆらぎが発展して生じる不思議な蜂の巣構造を思い出した。
これも現在では複雑系の研究対象のひとつである。
0 件のコメント:
コメントを投稿